終活での健康・医療について

終活整理中には、現在のご自身の健康状態、そして入院などの時どのように対応してほしいのか、医療全般についても整理してエンディングノートに書き記したり、パソコンに保存しておくことが大事です。
それでは、終活における健康・医療について一般社団法人終活協議会認定　終活ガイドの資格を持つ私が、解説いたします。

まずは、現在のご自身の健康状態についてまとめておきましょう。急な入院や介護状態になってしまった時に周りが対応しやすくなります。

一般的なこととしましては、血液型、アレルギー、常備薬、かかりつけの病院、既往歴、健康上の注意点などを書き記しておきましょう。

次に現在かかっている病名、飲んでいる薬、病院名、診療科、担当医師、注意事項などの備考。
これらを主な症状ごとにまとめておきます。

ご自身が入院された時、もし万が一重篤な状態になった時、家族の判断になるようなご自身の希望（思い）をまとめておきます。
介護等につきましては、この後ご説明いたします。
まずは、医療関係についてですが、いろいろと悩ましい選択を書き記すことが多いです。

下記に出てきますが、延命治療や介護などご自身の気持ちを述べることが出来る状態であれば良いのですが、家族だけが判断しなければならない場合、非常に重要な選択・判断をしてもらうこととなります。その時にエンディングノートに書いていれば、その負担を減らすことが出来ます。
ただ、下記の内容については、できればどういった理由で、それを選んで書いたのか。
ということも書き添えておきましょう。
家族などの場合、例えば延命治療を希望しない。と書かれていてもやっぱり１日でもながく。なんて思うものです。
その時にどういった理由で私がそれを選んだのか。ということが書かれていれば理解していただきやすくなります。
さらに言えば、できれば生前にそのことについてご家族と話をすることが一番良いでしょう。

では、順番に見ていきます。

告知について
難病、癌、不治の病などの場合、病名を告知する・しない、病名だけ告知、家族に任せるなど。
終末治療について
終末治療を希望する・しない、家族に任せるなど
延命治療について
延命治療をして欲しい・やめて欲しい、快復の可能性があれば続けて欲しいなど
尊厳死について
尊厳死を希望する・しない、家族に任せるなど。
臓器提供について
生前に臓器提供意思表示カードに記載しているかどうかで変わってきますが、臓器提供する・しない、家族に任せるなど。
検体について
検体登録している・していないなど。

※臓器提供や検体などについて、登録していないと受け付けてもらえない場合が大半です。
登録済の場合には、団体名や種類、連絡先、登録証の保管場所などを明記しておきます。

医療とともに、ご家族が判断に悩まれるものとして介護があります。

介護についても、下記にどういった内容を書いておくのかを説明いたしますが、医療のときと同様、どうしてその理由を選んだのか。ということも書き添えておきましょう。
ご家族の判断の負担を減らすことが出来ます。
また、医療と同じく、できればご家族で話しをしておくことも重要です。
では、介護について紹介いたします。

介護が必要になった時
・自宅でお願いする。（家族か、ヘルパーか）
・専門の施設や病院でお願いする
・家族に判断を任せる
など。。。
お願いする会社やヘルパー、病院が決まっている場合には、名称、連絡先、担当者などを明記しておきます。

認知症になった時
上記介護と重複することがあるかもしれませんが、認知症になった場合にしてほしいこと、してほしくないこと。を明記しておきましょう。

いずれも介護費用などを予め用意している場合には、その金額や支払い方法、保険に加入している場合などは、会社名や連絡先なども明記しておきます。

医療や介護の時、ご自身がご家族に伝えることが出来る状態であればよいのですが、そうでない場合、特に判断能力が低下した場合、資産管理を誰にお願いするか。ということは非常に重要です。
ご家族など身内になさる場合には誰になさるのかを決めるだけですが、身内ではなく成年後見制度や、任意後見人や、見守り契約や代理人（委任契約）というような選択肢もありますので、事前に調べたりして決めておきましょう。
任せる人が個人の場合、もちろんその方には事前にこういった場合お願い致しますと、きちんと説明おくと安心です。
名前（会社名）、住所、連絡先を書き記しておきます。

→　相続や遺言書については、こちらでも詳しく説明しています。